【朗読台本】

あおにあう。

丹羽 月咲

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海が、見えました。
その時、確かに海が見えたんです。

あなたの笑顔はいつも透明で、
ずっと遠くまで霞んで、広がりゆく。

ですから、いつしか鳥にでもなって飛んで消えてしまうのだろうかと。
いつの日も、わたしを堪らなく不安にさせました。

そう。
掴み所の無い口癖は
きっと不器用を隠す為。

それを知っていながらも尚、
優しさを振り翳すことが出来ずにいたわたしを
あなたはどのような言葉で許してくれますか?

通り過ぎた風のせいにして
いくつもの日々を越えました。

ねぇ
あなたの目に映るわたしは
どんな色をしていましたか?

わたしの目に映るあなたは
いつも笑顔でどこか遠くを見ていました。

お願いがあります。
めでたしめでたしのその先の景色を
わたしと

わたしと一緒に見てくれませんか?

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